2019年01月15日

読書ファイル2018 その1【宇宙】

 遠い宇宙の謎に迫る本の数々。宇宙というテーマだけでも、じつにさまざまな本があるものですね。

『図説 知っておきたい! スポット50 宇宙』
『太陽』(宇宙たんけんたい(1))  
『太陽系の惑星』(宇宙たんけんたい(3))  
『宇宙について知っておくべき100のこと』 
『絵でわかる宇宙大地図』
『人類は宇宙の果てを見られるか?―絵と図でわかる「宇宙」のふしぎ』」 
『地球と宇宙のおはなし』 
『ネコ博士が語る 宇宙のふしぎ』 
『ヒラメキ公認ガイドブック ようこそ宇宙へ』

宇宙 宇宙たんけんたい1 太陽 宇宙たんけんたい3 太陽系の惑星

宇宙について知っておくべき100のこと 絵でわかる宇宙大地図 人類は宇宙の果てを見られるか

地球と宇宙のおはなし ネコ博士が語る宇宙のふしぎ ヒラメキ公認ガイドブックようこそ宇宙へ

読書探偵の読書ファイル2018

このコーナーでは、「読書探偵作文コンクール2018」の応募者のみなさんが読んだ本をジャンル別にご紹介します。
 お好みのジャンルのページで、それぞれの本の画像をクリックしてごらんください。
 Amazon.co.jpのサイトで詳しい情報がごらんになれます。
※Amazon.co.jpで現在取扱いのない書籍につきましては、書誌情報を掲載しています。

その1 【宇宙】
その2 【ノンフィクション(1)】
その3 【ノンフィクション(2)】
その4 【冒険】
その5 【SF・ミステリー・おばけ】
その6 【歴史・暮らし】
その7 【学校・友情・哲学】
その8 【家族・きょうだい(1)】
その9 【家族・きょうだい(2)】
その10 【昔話・民話・童話】
その11 【動物(1)】
その12 【動物(2)】
その13 【ファンタジー(1)】
その14 【ファンタジー(2)】
その15 【ファンタジー(3)】 ←NEW !

2018年12月26日

【お知らせ】参加賞を発送しました&参加賞クリアファイル2018

みなさま、「読書探偵作文コンクール2018」へのご応募ありがとうございました。
12月20日付で、応募者全員への参加賞を発送いたしました。
第1次選考委員からのコメントも同封しています。

「読書探偵作文コンクール2018」の参加賞は、このクリアファイルです。
IMG_20181226_0002.jpg IMG_20181226_0001.jpg

ご応募くださったみなさま、すでにお手元に届きましたでしょうか。
応募したのに届かない、という方は、事務局までご一報ください。

なお、このサイトをスマートフォンでご覧の方は、もくじの「事務局からのお知らせ」内「プロフィール」欄に、事務局のメールアドレスが掲載されていますので、ご参照ください。

2018年12月10日

読書探偵作文コンクール2018 優秀賞・ニャーロウ賞 全文掲載

 優秀賞を受賞なさった伊井悠馬さん、森島大賀さん、相良杏さん、ニャーロウ賞を受賞なさった寺川太一さんの作品全文をご紹介いたします。
 なお、最終選考結果につきましては、以下の記事をご覧ください。
読書探偵作文コンクール2018 最終選考結果発表

(注:応募者の作文は原則としてそのまま掲載していますが、表記ミスと思われるものを一部修正している場合があります。――読書探偵作文コンクール事務局)
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◎優秀賞
伊井 悠馬さん(小6)

読んだ本――『ギリシアの神々の物語』 ロジャー・ランスリン・グリーン作 山本まつよ訳 子ども文庫の会
『超おもしろ環境クイズ』 スティーブ・スキッドモア作 浅野万里子訳 金の星社
ギリシアの神々の物語              
ギリシアの神々の物語
超おもしろ環境クイズ
超おもしろ環境クイズ

【作品】
「ギリシャの神々の物語」
伊井 悠馬

 ゼウスは久しぶりに神々の神殿から地球を眺めていた。彼がクロノスやティタンたちと戦い勝利した後に地球を再建してから、ずいぶんと月日が流れた。ゼウスはその後の地球の変わりように驚いた。いたるところで環境問題が発生し、地球はこのままいくと汚れた天体になってしまう。何人かの神々に頼んで、地球をより住みやすい星に再生する必要がある。
 温室効果ガスがあるおかげで地球は凍らずにすんでいる。しかし、人間がさらにガスを作り出したおかげで、地表の閉じ込められた熱の量が増加し、地球の大気の温度が上がっている。そうなると日照りにより水不足が起こったり、世界中の産業も影響を受けてしまう。そこでゼウスは、風の神であるアネモイを呼んだ。するとアネモイはほっぺたをふくらませ、口から大量の突風を吐き出して、ガラスの屋根のように地球をおおっている温室効果ガスを吹き飛ばした。これにより北極や南極の氷が解けることも止まり、海面の高さが上がることもなくなった。
 地球上の人間・動植物すべて、水がなければ生きていけない。けれども人間は工場から出る有毒な化学物質や油を川や海に捨てて大切な水を汚している。さらに、田畑にまいた農薬や化学肥料が土にしみこみ、地下水に混ざって、水を汚している。日常生活でも、例えば色々な洗剤やシャンプー、また汚物や台所の生ごみが海や川を汚している。ポセイドンは全ての海を支配している。白馬に引かせた戦車に乗り、水中から姿をあらわしたポセイドンは人間のやることを見て怒り狂い、キュクロープスから送られた三又の矛を使って嵐や津波を引き起こし、地球をゆすぶって地震をおこし、その裂け目に汚水を全部流しいれてしまった。おかげで汚水処理設備が不十分で汚れた水を飲んでいたひとたちも救われた。
 世界のエネルギーのほとんどが石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料から産出されているが、これには限りがある。この危機を核燃料の利用で解決するには大きなリスクが伴う。そうなると自然の力を利用することが考えられるが、その中でも太陽が次のエネルギー源として注目を浴びる。そこで太陽神のアポロンが登場し、太陽の光をもっと強くしたり、太陽を二つに増やしたりして、エネルギー危機を救う。太陽の光が強すぎて耐えられない人々のためには、ゼウスはデウカリオンに命じて船を作らせ、野生のもの全ての守護神であるアルテミスを呼び、人々と絶滅種の獣たちをその船に乗せた。そして、それらを一旦人間や生物に適している別の星へ送った。
 なお、野生動物の取引を禁止又は制限したワシントン条約を無視して、希少動物を血眼になって追い求める人間を、メデューサが住む館へと連れて行き、彼らをその輝く目に魅せられて石にしてしまった。彼らは自分達の欲の深さを後悔したがもう手遅れであった。彼らは自分たちの姿を隠す兜も持っていなかったし、メデューサの姿を映し出す盾もなかった。翼のあるサンダルを使って逃げ出すこともできなかった。
以上
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◎優秀賞
森島 大賀さん(小3)

読んだ本――『魔法のスリッパ』 ディック・キング=スミス作 三原泉訳 あすなろ書房
魔法のスリッパ
魔法のスリッパ

【作品】
「しあわせなスロゲットさん」
森島 大賀

「まほうのスリッパ」という本を読みました。スロゲットさんというおじいさんが、いつもとちがう新しいスリッパを友人のロットさんのくつ屋さんへ行き、一ポンド安く買いました。そして、それをはくと、わかい時のように力がぐんぐんわいてきて、頭もさえてきました。
 もしスロゲットさんではないちがう人だったら、スリッパのまほうを自分のためだけに使ったり、自まんのために使うかも知れません。オリンピックの全しゅ目で金メダルをとることもできるし、色々なクイズ番組の景品全部をもらうこともできそうだと、スロゲットさんははじめのうちから気づいていました。しかし、スロゲットさんは、そのように使いませんでした。また、もし悪い人だったら、 人より強くなるので、人をいじめたり悪い事に使うかも知れませんが、やはりスロゲットさんはそのように使いませんでした。だから、ぼくはスロゲット様とよびたいぐらいすてきな人だと思います。
 物語では、他の人にスロゲットさんのスリッパを使わせる場面があります。しかし、何もこうかがないのです。なぜスロゲットさんだけがまほうを使えるのかなと思いました。ぼくはスロゲットさんが選ばれた人だからだと思います。なぜ選ばれた人かと言うと、前に書いた通り、スロゲットさんは、悪いことに使わない心を持っているからです。
 それではいったい何に使ったかというと、おくさんを楽にするために、クイズ番組で一〇〇ポンドをもらい、せんたくきを買ってあげました。また、自分がけがをしてもいいという思いで、交通じこから子供を守ったりするのにも使いました。そんなスロゲットさんをとてもいいと思います。
 子供を助けたあと、スリッパはぼろぼろになって、かわもやぶれて使えなくなりました。しかも、スロゲットさんの足が二本おれて、入院をすることになってしまいました。もし、スリッパがこわれていなかったら、スリッパを足にはめてまほうで治ったかも知れません。でも、スリッパがこわれていてそのことはざんねんでした。しかし、スロゲットさんは、子供を救ったことがよほどうれしかったようで、わらった顔をしていました。
 これを読んだ時、あらためてやさしい人だと思いました。なぜならざんねんがる人も多いはずだからです。たとえば、もうこれい上金メダルをもらえないとか、クイズ番組の景品をもらえないとか、自まんができないと考える人も中にはいるかも知れません。
 しかし、スロゲットさんならば、元の生活にもどってもしあわせにくらすと思います。また、スリッパがあった時も、さらにスリッパを手に入れる前も、同じようにずっとしあわせだったと思います。
 作者が言いたかったことは、スロゲットさんのようなやさしい気持ちがあれば、ずっとしあわせでいられるということだと思います。
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◎優秀賞
相良 杏さん(小1)

読んだ本――『なずず このっぺ?』 カーソン・エリス作 アーサー・ビナード訳 フレーベル館
なずず このっぺ?
なずず このっぺ?

【作品】
P1
なずず このっぺ
さく カーソン・エリス
むしごやく アーサー・ビナード
にほんごやく さがらあん

P3
なあに これ?
はっぱだよ、きっと。

P4
やっほー!

P7
なあに これ?
ハート みたい。
ほんとに ハート?
はっぱだよ きっと。

P9
はしご ほしい。
そうだね。
コロジン よぶ?
(コロジンは、おじいちゃんのなまえだとおもう)

P10
コロジン! コロジン!
コー! ロー! ジーン!

P12
コロジン あのさ
はしご ほしい。

P14
みんな……

P15
はしご きたあ!
はしご きたあ!

P17
おうち ほしい。
そうだね!
そうだねーーー!
おうち たてよう。

P20
おうち たてようーーー!

P23
おうち できたね!

P24
あみ?

P25
あみ!
ぜったい あみだ!
おうち くずれるかな……

p28
や……
っ……
ほー……

P29
あ……
み……
あみが くずれた!

P30
なあに それ?
ル……
おーい コロバン!
(コロバンは、おばあちゃんのなまえだとおもう)

P31
ルン……

P32
ルンバボン!
ルンバボン!
すごい ルンバボン!
ルンバボン!
すごい きれいな ルンバボン!
(ルンバボンは、はなのなまえだとおもう)

P33
ルンバボン!
すごい きれいな ルンバボン!

P34
やっほー みんな。

P35
やっほー コロジン。
やっほー コロバン。

P37
やっほー おうち……

P47
なあに これ?

P48
やっほー!

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◎ニャーロウ賞
寺川 太一さん(小2)

読んだ本――『たんけんクラブ シークレットスリー』 ミルドレッド・マイリック作 小宮由訳 大日本図書
たんけんクラブ シークレットスリー
たんけんクラブ シークレットスリー

【作品】
「ぼくもたんけんがしたい!!」
寺川 太一

 ぼくは、「たんけんクラブ・シークレットスリー」を読みました。前に一どこの本を読んだことがあったけれど、すごくおもしろかったので、もう一どかりて読みました。
 この本は、海べにすむ二人の男の子ビリーとマークが、とうだいにすむトムと出会ってたんけんするお話です。
 ぼくが、一ばんおもしろいと思ったところは、海のみちしおとひきしおのなみにのせてうまく手紙をおくったところです。ぼくだったら、友だちに手紙を書いたらちょくせつ会ってわたします。ぼくもこんなふうに手紙をもらったら、すごくウキウキワクワクするだろうなと思いました。
 その手紙は、ひみつのあんごうで書かれていました。本にあんごうひょうがのっていたので、ぼくはなんとか手紙が読めました。ビリーとマークとトムは、ヒントもないのに自分たちで手紙をかい読できたから、天才だと思いました。ぼくの家のきんじょの女の子が、時どきポストに手紙を入れてくれます。ぼくあての手紙やは書がとどいたらすごくうれしい気もちになります。友だちの手紙は、いつもローマ字で書かれているので、あんごうみたいでぼくは、読むのにすごく時間がかかります。だから、いつもおかあさんに読み方を教えてもらいます。読むのはつかれるけど、さいごまで読めていみがわかった時は、すごくうれしいです。
 三人は、出会ってからいっしょにキャンプをしたり、たんけんをしたりします。ぼくは、まだキャンプをしたことがないので、行ってみたいなと思いました。十日間ぐらい知らないがいこくにフェリーにのって行ってみたいです。そこで、おたからさがしのたんけんがしたいです。ごはんは、ぎゅう肉のバーベキューをして、ぼくがとくいなキュウリのサラダをつくってたべたいです。よるになったら、花火をしてキャンプファイヤーをします。ぼくは、ロシアのコサックダンスのものまねがとくいなので、みんなの前でひろうしたいです。テントの中では、トランプゲームをしたり、本を十さつぐらい読んでねたいです。朝おきたら、またおたからさがしのつづきをします。すごくたのしみです。
 いえでこの本の話をしていたら、おとうさんが小学生の時に自分で考えたあんごうを教えてくれました。小学生であんごうを考えたおとうさんは、天才だと思いました。さいごに、そのあんごうをつかってかんそう文を書きます。読む人もがんばってあんごうをかい読してください。
 ら1・あ2・な4・わ3・な5・な1・
 た3・や1・さ3・ま2・は1・か1・
 ざ5・か3・だ4・カ2・ャ1・ワ3・
 パ3・が1・さ2・た1・あ2・だ4・
 さ3。
    た1・あ2・た2・や3・ら2。
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 優秀賞を受賞なさったかたには賞状と1000円ぶんの図書カードを、ニャーロウ賞を受賞なさったかたにはニャーロウからの賞状とプレゼントを、来春開催を予定している授賞式で贈呈いたします。
 あらためて、おめでとうございます!

2018年12月01日

読書探偵作文コンクール2018 最優秀賞 全文掲載

 最優秀賞を受賞なさった盛永維さん、八木遼乃輔さん、小峰眞子さんの受賞のことばと作品全文をご紹介いたします。
 なお、最終選考結果につきましては、以下の記事をご覧ください。 
読書探偵作文コンクール2018 最終選考結果発表

(注:応募者の作文は原則としてそのまま掲載していますが、表記ミスと思われるものを一部修正している場合があります。――読書探偵作文コンクール事務局)
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◎最優秀賞
盛永 維さん(小5)

読んだ本――『のっぽのサラ』パトリシア・マクラクラン作 金原瑞人訳 徳間書店
のっぽのサラ
のっぽのサラ

【受賞のことば】
 今回の受賞は、昨年の授賞式で選考委員の先生方や他の受賞者とふれあう機会があって、他の人の本の楽しみ方を知ることができたからだと思います。この作文で五感を使って、本には書かれていない登場人物の感情を感じることができたことが私の新しい本の楽しみ方です。これからも、いろいろな本の楽しみ方を見つけ、想像をふくらませながら外国の本を読んでいきたいです。本当にありがとうございました。

【作品】
「家族をつなぐ色」

 盛永 維

 この本は「のっぽのサラ」という本だ。大草原に住む、パパ、ママ、アンナの家族に弟のケイレブが生まれる。しかし、ケイレブが生まれた時にママは死んでしまう。ママが死んで何年かたった時、パパは新しいママになってくれる人を新聞の広告で募集した。そこで海のあるメイン州からやってきたサラは、歌を歌うことが好きで、シチューを作るのが得意だ。灰色のアザラシちゃんというネコも連れてきたが、故郷の海がこいしくてたまらない。だが、みんなのことが大好きになっていき、やがてパパと結婚してみんなは家族になる。
 この物語は、まだ自動車よりも馬車が多く走るような昔の話で、私には白黒の世界しかイメージできなかった。でも、読み進めていくと色や手ざわり、音やにおい、味を感じることができた。
 たとえば、サラが初めてアンナ達のところへやってくる場面だ。手紙のやりとりはしたが、アンナ達は自分のママになるかもしれない人がどんな人か気になって、本当にママになってくれるか不安に思っていた。そしていよいよ遠くから馬車に乗ってやってきた、サラの頭には黄色い帽子。サラのこの帽子の黄色は周りを明るくしてくれるサラらしい色。待っていたアンナやケイレブにとってはたまらなくうれしく、安心する色だったと思う。アザラシちゃんの灰色は、冬の海のような灰色で、なんでも見のがさないすきとおった目も黄色。アンナ達がアザラシちゃんをすぐに好きになったのもよく分かる。
 サラはアンナ達にお土産を持ってきた。それは、小さな貝がらと毎日海に洗われた白いつるつるした石だ。貝に耳をあてるとアンナやケイレブには波の音が聞こえ、すきとおったきれいな海が見えてくるようだ。サラはその音を聞くと安心するし、少しさみしくもなる。つるつるした白い石を見ているとザブーンという海の音が聞こえてくるよう。サラに帰ってきてもいいんだよとサラをアンナ達から引きはなそうとしているようにも思える。
 嵐の場面では暗く、冷たい。しかし、みんなでねむる干し草のベッドは少しチクチクしているが、フカフカしていてあたたかく感じる。
 サラが家にやってくると、草原はあたたかく家族を包みこみ、みんなを安心させる。初めて食べるサラのシチューは、アンナがママに作ってもらった、そして今までアンナがていねいに作っていたママのやさしい味とは違っていた。でも、やさしいにおいがしてて元気の出る味で、モクモクと何杯でも食べてしまいそう。
 サラが町から色えん筆を買ってきてくれる場面では、アンナとケイレブはサラが海をこいしくなって帰ってしまったのではないかと不安になる。サラが海の灰色、緑、青を買ってきたのは、きっとサラがいろいろな見方で海を見ていたからだと思う。灰色は、暗くさみしい冬の海の色。緑は、深い緑でみんなを包みこんでくれる海の色。青は、きらきらかがやくすきとおった海の色。青だけではなくいろいろな海の色をさがすことのできるサラの心は、広くきれいなのだろうと思う。サラはきっと、アンナとケイレブに一方的な見方ではなく、いろいろな物の見方のできる心の広くきれいな子に育ってほしいと思っているのだろう。アンナとケイレブもその思いがとどいてサラのことがさらに好きになり、ママになってほしいと感じて家族になったのだと思う。
 普段のように書いてあることだけを読むだけではなく、色や手ざわり、音やにおい、味をあらわす言葉から想像をふくらませていくと、本に書いてある登場人物の感情だけではなく、他の感情を感じることができ、登場人物のとった行動につなげることもできた。これからも、このような本の楽しみ方で外国の本をたくさん読んで新しい世界を感じたい。

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最優秀賞
八木 遼乃輔さん (小5)

読んだ本――『床下の小人たち』メアリー・ノートン作 林容吉訳 岩波書店
『ニルスのふしぎな旅』セルマ・ラーゲルレーフ作 山室静訳 講談社
床下の小人たち
床下の小人たち
ニルスのふしぎな旅
ニルスのふしぎな旅

【受賞のことば】
 入選することができて、とてもうれしい。予想外の結果で今も驚いています。ニルスとアリエッティのはなしは、小人の冒険とふだんの生活を書いたものでも結果は全然ちがう。でも、その違いを比べることで、ニルスとアリエッティの本を見る視点が変わり、別の意味でおもしろさを発見できた。気になったところは読み返してみる。すると頭の中で映像のように思い出せるのはとても楽しい。

【作品】
「ニルスとアリエッティ」

 八木 遼乃輔

 ニルスの視点は上空から地上を見下す視点である。いたずらっ子のニルスは家畜をいじめてばかりいたので妖精のトムテに魔法をかけられ、小人にされる。ここから彼の冒険が始まる。おかげでガチョウのモルテンの背中に乗って上空から自分がふだんくらしている場所を眺めることができるようになった。ガンの群れにも出会った。このあたりから、上から下を見ることが多くなり、たくさんの動物と話すことになる。その中には悪賢い動物もいた。特にキツネのずる公はガンを食べようとして色々なわなをしかける。ニルスは助けようとするが、自分自身が小人なので、力がなく、かなわない。それでもあきらめずに知えを使い、なんとか友達になったガンを救うことができた。彼は自信がついた。実はこうやって危機に立ち向かっていくうちに、人生経験を積み、また空を飛びながら旅をすることで、ニルスの視点は広がっていき、自分が行った昔のおろかな行いを反省して、人間として成長していく。たとえば、スモーランドの北部のあれ地にある農家でめウシのおかげでねる場所を確保できたとき、ヨルバイザーのさとう工場で一緒だったオーサとマッツ兄弟の小屋にいたずらをして火をつけたことを後悔して、できれば彼らに心からおわびをしたいと考える。さらに、その農場では一人ぐらしで病気のおばあさんが死んでいくのをぐう然見かける。とてもこわかった。けれども、おばあさんが一人ぼっちでさびしく一生を終えたのをめウシから聞いて、考えを変え、彼女をできるだけなぐさめてやろうと讃美歌の本を出して小さい声で歌ったのです。そして彼は自分の両親のことを思い出し、彼らにめいわくばかりかけてきたことを反省した。スカンセン公園では、キツネのずる公もつかまって飼われていた。彼はニルスたちにめいわくなことばかりしてきた。それでもネズミ退治のためにキツネを使う計画を聞いたニルスはキツネに訳を話して、島に行く方がキツネのためになると説得したのだ。
 一方、小人のアリエッティの家族は床下でくらしている。床下に住むアリエッティにとって、彼女の視点は下から上を見上げるものだ。アリエッティの家族は小人の生活に必要な物を地上にいる人間の家から持ってきている。上に住む人間とは自分達の生活必じゅ品を借りてくる存在であり、絶対に関係をもってはいけない禁断の存在なのだ。人間に見つかったら、住み場所を変えなければならない。さほど人間をおそれている彼女の視点はきょうふの視点とも言える。このお話は子供から大人への成長物語ではないが、アリエッティには自分の両親や家の危機を自分なりに救おうとする家族愛がある。両親の言いつけにも関わらず、病気療養のために上の家にやってきた男の子と友達になるのも、そのためだ。その男の子からアリエッティは小人の家族用の家具を提供してもらったが、逆にそれがあだになり、人間に見つかってしまう。とうとう、長年住んでいた地下から引っこすはめになった。しかも彼女たちはネズミとり屋にけむりを吹きこまれいぶし出されてしまい、間一ぱつのところをこの物語の語り手であるメイおばさんの弟の機転に救われて、あやうくにげ出したのだ。
 両親の言うことを聞かない、やんちゃぼうずのニルスの物語がハッピーエンドに終わったのと比べると、両親に協力して自分達のくらしをより楽しいものにしようと努力したアリエッティの物語は反対の結果を招いたわけだ。それでもアリエッティのお話がぼくに暗い感じを与えなかったのはなぜでしょうか。それはこの語り手であるメイおばさんのちょっと人をつきはなしたような、それでいてユーモアを交えた語り口調である。例えば、アリエッティの家族がどうやって次の住まいと予定していたアナグマの巣への道が分かったかたずねられると、「ガス管のおかげさ。管を埋めるとき、ほりだした土がちゃんとおさまらないで、そこだけ地面がちがって見えるもん」といった具合である。きっとアリエッティ一家は新しい住まいで、本能のまかせるままに、借りぐらしを楽しんでいるにちがいない。

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◎最優秀賞
小峰 眞子さん(小2)

読んだ本――『いじめっこ』ローラ・ヴァッカロ・シーガー作 なかがわちひろ訳 あすなろ書房
いじめっこ
いじめっこ

【受賞のことば】
 ある日の夕方、ことみちゃんとあそんでいると中で、家に入ると、ママは電話をしていて、パパが、「すごいことになっているよ」としらせてくれました。とてもびっくりしました。
 つぎの日から、いろいろな人に、「おめでとう」「すごいね」と言われて、うれしくなりました。なによりもうれしかったのは、わたしの大すきな人たちが、え顔になってくれたことです。これからも、がんばります!

【作品】
「いじめっこにはならないで」

 こみね まこ

 小さいうしが、大きいうしとけんかをした。小さいうしは、大きいうしに、
「あっちいけ!」
といわれた。
 いやなきもちになった小さいうしは、ちっちゃい子をいじめればいいんだと思って、うさぎや、とりや、かめに、
「ちび!」とか、
「ぐず!」とか、
「ぶた!」とか、
いって、いじめはじめた。
 いやなきもちは、どんどんふくらんで、小さいうしの体も、どんどん大きくなっていった。
 ところが、やぎに、
「いじめっこ!」
といわれた小さなうしは、ハッと、われにかえり、体が、シュルシュルシュルと、ちっちゃくなっていった。そして、
「ごめん。」
と、みんなに、あやまり、なかなおりをした。

 小さいうしは、大きいうしのまねをして、いじめっこになったのだけれど、わたしは、大きいうしも、だれかにいじめられて、まねをしたのかな?と、思った。いやなきもちは、めにはみえないけれど、どんどん大きくなっていってしまうもの。
 だから、じぶんがされていやなことは、だれにもやっちゃ、いけないんだよ。

 この本は、文がみじかくて、文字が大きくて、よみやすかった。
 やぎのせりふが、「めえ〜」の文字だけ、めだっていることに、きづいたとき、すごくおもしろかった。
 いまから、としょかんに、おなじさくしゃの本を、さがしにいってくるね。

IMG_ijimekko.jpg

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 最優秀賞を受賞なさった3人のかたには、来春開催を予定している授賞式で、賞状と5000円ぶんの図書カードを贈呈いたします。
 あらためて、おめでとうございます!