2013年11月08日

読書探偵作文コンクール2013 優秀賞・ニャーロウ賞 全文掲載

 優秀賞を受賞なさった小椋勝也さん、白川紬さん、優秀賞およびニャーロウ賞を受賞なさった小平采果さんの作品全文をご紹介いたします。
 なお、最終選考結果につきましては、以下の記事をご覧ください。
読書探偵作文コンクール2013 最終選考結果発表!
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◎優秀賞
小椋勝也さん(小3)

読んだ本――『あかちゃん社長がやってきた』 マーラ・フレイジー作 もとしたいづみ訳 講談社
あかちゃん社長がやってきた
あかちゃん社長がやってきた

あかちゃん社長がやってきたを読んで
小椋勝也

 ぼくの家には、今年二月に生まれて六か月になる妹の赤ちゃんがいます。図書館で「赤ちゃん社長がやってきた」という題名を見た時に、赤ちゃんが社長になれるわけがないのに、どういうことなのかふしぎに思い読んでみたくなりました。
 この本には、「あかちゃんは、やってきたそのひから、しゃちょうなのです。」と書いてありました。思い出してみると、ぼくの妹がびょういんからたいいんしてくると、おっぱいや、おむつ交かん、ないたりしてお父さんもお母さんも妹のそばについてばかりでした。まるで社長と部下のようでした。ぼくがすきな場面は、「あかちゃんしゃちょうは、つぎからつぎへとめいれいをだします。たいへんきむずかしくいうとおりにならないとすぐにかんしゃくをおこします。」のページです。絵がおもしろく妹とにているのですきです。ぼくも妹に、いっしょにあそんでほしいとか、おもちゃをもってこいとか、だっこしろとかめいれいをされます。本当は、何を言っているのかは分からないけれど、動かないとないたりあばれたりするのでたぶんそのことについてもぐもぐと話していると思います。ぼくの家の社長もきむずかしいので、だっこだけではまん足せず、立って歩けと、おこられてるようにかんじます。だから、この本を読んでみるとなるほど赤ちゃんは、社長みたいだなあと思いました。そして、うらやましく思います。
 本の中に、「あかちゃんしゃちょうがはなすことばは、むずかしくてよくわからないのです。」と書いてありました。でもぼくは、今になって妹の言葉がだいたい分かるようになりました。おなかがすいたのか、ねむいのか、あそびたいのか、動きたいのか、などなんとなく分かってきました。
 社長のような赤ちゃんなのですが、ぼくは妹がすきです。妹がわらうと、かわいくて何でもゆるしてしまいます。妹はよく泣くし、何でも口に入れるし、一人では何もできません。さい近ハイハイができるようになり、ぼくにむかってすすんでくるすがたは、さい高にかわいいです。でも、一人では何もできないことを考えると、社長であるけれどぼくや、弟など家族のきょう力がひつようであるとかんじました。だからこれからも、妹ばかりでなく弟やお母さん、お父さんのお手つだいもいっぱいやって仲のよいしあわせな家族になれるようにがんばっていこうと思いました。

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◎優秀賞
白川紬さん(小4)

読んだ本――『歌うねずみウルフ』 ディック・キング=スミス作 三原泉訳 偕成社
歌うねずみウルフ
歌うねずみウルフ

ハニービーさんと歌いたい
白川紬

「無言歌」「夕ぐれどきのバラード」「ねこふんじゃった」「ともだち賛歌」「食べ物を!」「あなたが最高」「子守り歌」「いったいどうしたの?」「ヘルプ!」
 これは、ピアノがとくいなハニービーさんのピアノのレパートリーです。私もピアノが好きなので、ハニービーさんはたくさんの曲がひけていいなと思います。この話は、ピアノが上手なハニービーさんと、たくさんの歌が歌えるウルフガング・ア・マウスモーツァルトという名前のねずみが友達になり、たくさんの歌を歌っていく話です。そして、ある日、ハニービーさんは、年をとって体が固くなっていたせいか、よろけてこっせつしてしまいます。それを見たウルフが、歌で人をよびよせて、助けます。
 私はピアノが上手でやさしいハニービーさんが大好きです。なぜやさしいと思ったかというと、ふつうの人は、ネズミを見ただけでひめいをあげたり、つぶそうとしたりするのに、ハニービーさんはぎゃくによろこんでおせわしてくれたからです。
 私は、もう一人(ねずみなので一匹ですが)いいなと思う登場人物がいます。それは、ウルフです。なぜ、ウルフがいいかというと、例えば私が犬やねこそのほかの動物だったら、歌うことを知らない、あるいは、歌えないかもしれないからです。もしも私がウルフだったら、「そなたはツバメ」のような歌をたくさん作曲して、ハニービーさんにきかせてあげます。そうしたら、ハニービーさんがたくさんほめてくれて、ごほうびのチョコレートドロップをたくさんもらえるかもしれないからです。

   「そなたはツバメ」
  そなたはツバメ
  おまえはいいな
  どこにお家を作っても
  人はきみをおこらない
  ぼくらはちがう
  見つけられたらもう終わり
  「バン」とぼくらを
  はさんでさ
  それで家族が何人死んだか

  そなたはツバメ
  おまえはいいな
  おやゆび姫をのせれば
  すてきな出会いが
  きみを待っているかもよ
  ぼくらはちがう
  ぼくらねずみは
  おやゆび姫より軽いから
  姫をのせたらつぶれちゃう

  そなたはツバメ
  ぼくらねずみと
  ぜんぜんちがう

 これは、ウルフになったつもりで私が作った「そなたはツバメ」です。大好きなハニービーさんといっしょに歌いたいです。

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◎優秀賞/ニャーロウ賞
小平采果さん(小5)

読んだ本――『宇宙に秘められた謎』『宇宙の誕生――ビッグバンへの旅』 ルーシー&スティーヴン・ホーキング作 さくまゆみこ訳 岩崎書店
ホーキング博士のスペース・アドベンチャー (2) 宇宙に秘められた謎
ホーキング博士のスペース・アドベンチャー (2) 宇宙に秘められた謎

ホーキング博士のスペースアドベンチャー (3) 宇宙の誕生――ビッグバンへの旅
ホーキング博士のスペースアドベンチャー (3) 宇宙の誕生――ビッグバンへの旅

宇宙の秘密と私
小平采果

 私が『宇宙への秘密の鍵』に続き『宇宙に秘められた謎』と『宇宙の誕生 ビッグバンへの旅』という宇宙の三巻の物語を読んだ理由は二つある。一つは、宇宙についてもっと知りたかったからだ。二つ目は、一巻目の感想文の最後に書いたところの答を見つけるためだ。私の望みはかなったと思う。
 この本は、ジョージとアニー、科学者エリックがコスモスというスーパーコンピューターが作るとびらで宇宙へ飛び出しぼうけんをするお話だ。その話にそって星の説明がしてある。
 私は、全く知らなかった宇宙の星について、少しわかったように思う。そして、宇宙飛行士になりたいといっていた子を思い出した。私は、この本にしかのっていない星や宇宙について、その子に教えてあげようと思った。
 例えば、生命は火星から来たのかということだ。なぜなら、今の火星はとても寒く、かんそうした砂ばくであるが、昔は水が大量にあったかもしれないとわかったからだ。もしかしたら、私達の祖先は火星の生命体なのかもしれない。火星だけでなく、宇宙の他のところにも私達以外の生命体がいるかもしれない。もし進化した知的エイリアンがいるとすれば、とっくにわかっているはずだ。しかし、進化は終わっていない。つまり、エイリアンが生まれるかもしれないということだ。
 ドレーク方式についても教えてあげたい。ドレーク方式とは、私達の銀河系の中に交信能力をもった知的な文明がいくつあるかを計算するのに役立つ式だ。今でも科学者に用いられている。
 ジョージとアニーの物語は、いつも私をハラハラドキドキさせてくれる。その中で印象に残った場面がある。それは、アニーの父エリックが、ブラックホールに落ちて再構成される場面だ。
 エリックは、友人の科学者、G・リーパーの策略でブラックホールに落ちてしまった。しかし、コンピューターのコスモスがエリックの素粒子をひとつ残らず集めてエリックを再構成し、地球にもどしたのだ。
 私は、エリックが再構成されたときがこわかった。そして、自分は、つぶつぶになりたくないと思った。しかも、目に見えないつぶつぶだった。体がゾクッとした。目に見えないものを目に見える物に再構成するなんて、ドキドキするし、怖いと思った。科学がもっと進歩すれば、そんなことができるようになるかもしれない。そのときは、ブラックホールが爆発するところも見てみたい。
 目的の二つ目は、去年の感想文から始まる。私は、『宇宙への秘密の鍵』を読み、感想文を書いた。その最後に、「私が持っていた太陽や月や星に対するイメージは変わらなかった。・・・その理由は、分からない。」と書いた。しかし、私は今、少し星や月に対するイメージが変わったと思う。
 その答が出たのは、私が『星をまく人』という本を読んだときだった。私と同い年の主人公エンジェルは、恵まれない家庭かん境の中で、家族のために自分は動かない北極星になろうと決心する。私はどうかなと考えたとき、本を読む前は、見上げるだけの星や月だったが、今は、星や月と友達のような関係になっていると思った。
 例えば、むし暑い夏の夜、父の帰りを玄関で待つとき、空を見上げると星がまたたいている。その時、「星もあついんだろうなあ。」と、星の熱さを考えるとがまんできる。また、じゅく帰りに月を見ると、月のクレーターが頭に浮かんだり、本の月の写真を思い出したりする。おなかがすいているせいか、おまんじゅうに見えてしまうこともある。昼の月だと白い物が浮かんでくる。
 この本を読む前は、星の熱さを感じたり月のクレーターが浮かんだりすることはなかった。しかし、宇宙の科学を知ってから、星や月のイメージが変わった。
 宇宙の三巻の物語は、私に宇宙のことをたくさん教えてくれた。しかし、たくさん読んで、疲れたという気持ちもあった。特に二巻と三巻は、読み返しても理解できないむずかしい内容がいっぱいだった。と中でへこたれそうになった。しかし、日に日にヒートアップしていくジョージとアニーのぼう険物語に引っ張ってもらって最後まで読み終えた。
 宇宙は限りなく広い。まだ謎に包まれているものがある。例えば暗黒物質だ。目に見ることはできなくてどこにあるかもわからないからだ。暗黒物質の謎を私が生きている間に解明できたら素晴らしいと思った。それを知るために、まだ決まっていないしょう来の夢の候補に、私は宇宙の科学者もいれておこうと思う。

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 優秀賞を受賞なさったかたには賞状と1000円ぶんの図書カードを、ニャーロウ賞を受賞なさった小平さんにはニャーロウからの賞状とプレゼントを後日お送りいたします。どうぞお楽しみに!